スペシャルウィークの引退レースの有馬記念で、負けたにもかかわらずウイングランをした武豊。その有馬記念、今年は当初はキズナで参戦予定だったため、ジャパンCに続き見学も仕方ないとは思っていたが、
「エリザベス女王杯11着のラキシス(牝5、角居)は、武豊騎手で27日中山の有馬記念に向かう。」(ニッカンスポーツ極ウマ)
京都大賞典で騎乗したラキシスに武豊は騎乗することに決定。朗報はそれだけでなく、
「追いかけていくと、「共同通信杯、武豊Jで決まりました」という発表がありまして、その馬は東スポ杯2歳Sを制したスマートオーディン(牡、父ダノンシャンティ)だったのです。」(報知ブログ)
東スポ杯に騎乗したスマートオーディンに共同通信杯で騎乗するらしい。有馬記念の騎乗馬も決まり、スマートオーディンの継続騎乗も決まり本当に良かったと思う。
武豊が有馬記念で騎乗するラキシス
ドレッドノータスがホープルS回避となり、有馬記念の日は有馬記念とホープルS共に騎乗馬なしという事態になるかもしれないと思っていただけに、有馬記念でラキシスに騎乗できることになり本当に良かったと思う。
ラキシスといえば今年の大阪杯でキズナを圧倒。特殊な馬場だったとはいえ大阪杯の脚には驚かされた。続く宝塚記念では得意の2200mということ、大阪杯のレースぶりが買われたのか宝塚記念ではゴールドシップに続く2番人気に推されながらも8着。
そして札幌記念もトーホウジャッカルに次ぐ2番人気に推されながらも伸びを欠き5着。この時点で大阪杯は特殊な馬場だったので圧倒的なパフォーマンスを見せただけで、過大評価されていた、あるいは大阪杯程の状態にないのだろうと思っていた。
そして次走は京都大賞典になったのだが、ここでまさかの武豊が騎乗。レースは勝ち馬のラブリーデイが32.3の上りを出す究極の瞬発力勝負にりラキシスは4着。とはいえ上がり2位の32.5。
少し戻ったかもしれないと思い、エリザベス女王杯で多少望みはあると思っていたところ、エリザベス女王杯は武豊ではなく、R・ムーア騎手が騎乗。騎乗について賛否はあったが11着と大敗。
メイショウマンボ程酷くはないが、牝馬は1度崩れると立て直すのが大変だと思うので、有馬記念は心配だが、ラキシスについて武豊は、
「先週初めて乗ったけど、すごくいい動きだった。GIホースだし、楽しみだね」(サンスポ競馬予想王)
と、一週前追いきりに騎乗した際好感触だった様子。そして京都大賞典は4着に破れてしまったが、
「力んで走ったことにより、少しずつ消耗している感じでした。それでもラストはしっかり伸びています。本当にいい馬ですね」(競馬実況web)
コメントからするとラキシㇲを高評価しているように思える。ラキシスの状態、相手関係を考えると少し厳しいかもしれないが、去年の有馬記念では、ゴールドシップ、ジャスタウェイ、エピファネイアと差がない競馬をしていただけに、好走を期待したいと思う。けれど、
武豊の有馬記念優勝馬 | ||
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1990年 | オグリキャップ | |
2006年 | ディープインパクト |
武豊は有馬記念ではオグリキャップ・ディープインパクトといった歴史的名馬でしか勝っていないので、この2頭にラキシスが並んで名が刻まれるようにはどうしても思えない(笑)。
武豊とスマートオーディン
スマートオーディン(牡2 ダノンシャンティ×レディアップステージ 母父Alzao )は新馬戦に驚かされたが、続く萩Sではまさかの2着。
スマートオーディンは萩Sで賞金を加算できなかったため予定が狂い、東スポ杯に出走することになったのだが、ここでまさかの武豊。スマートオーディンについて松田国英調教師は、
「(萩Sの)勝ち馬(ブラックスピネル)は古馬の1600万と併せるぐらいビシッとやっていた。うちのはこれぐらいで大丈夫かなという稽古でしたが、見誤りましたね。タニノギムレット(産駒)に負けました」(日刊スポーツ極ウマ)
「お父さん(ダノンシャンティ)がNHKマイルカップを1分31秒台のレコードで勝ちましたし、それ以上に競馬にインパクトもありましたからね。ダノンシャンティの担当者が今スマートオーディンも担当していますし、雰囲気作りは出来ていると思います。ファンの方々と同じ立場で、どんなレースをしてくれるかな、という気持ちですね。レースに関しては武豊騎手が考えてくれるでしょう。」(競馬実況web)
「どんなに強い馬でもクラシックにいける権利=賞金を持っていなければいいジョッキーは押さえられない。まず、その土俵に上がるためには、ここで結果を出す必要があるんです」(東スポweb)
能力についてはもちろん、同調教師が管理したスマートオーディンの父ダノンシャンティを引き合いに出し、スマートオーディンに対する思い入れが半端ない(笑)。
けれど東スポ杯ではまさかの4番人気。萩sで苦杯を舐めたブラックスピネルが野呂菊Sでロスカボスに完勝されたことが影響してると思うが、新馬戦の衝撃に、松田国英調教師の傾斜ぶりを考えると東スポ杯はタダ貰いかと思っていた。
レースになると武豊が2回過怠金を取られる程乗り難しい馬だが、凄まじいキレをみせ完勝。レース後に武豊は、
「スタートして、向正面ではペースが遅くて行きたがりましたが、馬の後ろにつけて我慢させようとしました。直線に向くまで我慢させて、最後は期待通りでした。よく伸びて、本当にいい切れ味でした。かなりいい馬です。今後が楽しみです」(競馬実況web)
「最後は期待通り」「かなりいい馬」「今後が楽しみ」とのコメント。けれどラキシスと同じく次走は騎乗できるかどうかわからなかったので、共同通信杯で継続騎乗できるのは良かったと思う。
スマートオーディンは共同通信杯後、ダノンシャンティと同じく毎日杯→NHKマイルC→ダービーと行くのか、皐月賞を使うのかわからないが、いずれエアスピネルと被ることになる。エアスピネルもスマートオーディンも捨てがたい馬だけに贅沢な悩みを抱ええることになると思う(笑)。
武豊騎乗予定
武豊騎乗予定 | ||||
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12月 | 12日(日) | 阪神 | デウスウルト | チャレンジC |
13日(日) | 香港 | エイシンヒカリ | 香港C 芝2000 | |
16日(水) | 川崎 | オーマイガイ | 全日本2歳優駿 | |
19日(日) | 阪神 | スマートシャレード | 縦の木賞 | |
グアンチャーレ | リゲルS | |||
20日(日) | 阪神 | エアスピネル | 朝日杯FS 芝1600 | |
チーフアセスメント | クリスマスキャロル賞 | |||
26日(土) | 阪神 | メイケイレジェンド | 2歳500万下 | |
27日(日) | 中山 | ラキシス | 有馬記念 | |
29日(日) | 大井 | コパノリッキー | 東京大賞典 ダ2000 | |
1月 | 5日(火) | 京都 | トウシンモンステラ | 万葉S |
9日(土) | 京都 | ゼンノサーベイヤー | 3歳500万下 | |
11日(月) | 京都 | ロイカバード | 福寿草特別 | |
2月 | 14日(月) | 東京 | スマートオーディン | 共同通信杯 |
今週はエイシンヒカリの香港C、来週はエアスピネルの朝日杯FS、そして再来週はラキシスの有馬記念に、おそらく出走するでろうコパノリッキーの東京大賞典と今月も目が離せない。
特にエアスピネルの朝日杯だけは、これ程の馬で臨めるのは最後になるかもしれないので、負けられないと思う。けれど案外な結果に終わった時のことも考え、過度の期待はしないようにしようと思う(笑)。